木札の作り方3〜彫刻

木札の作り方3〜彫刻

木札の肝心要、メインはこの彫刻です。手彫りからレーザー彫刻まで、様々な手法があると思います。彫った文字に色を入れる木札屋さんもありますね。この彫刻次第で木札は色んな味に仕上がります。

 

自分で作ってみよう

自分で木札に彫刻を入れるとなると、基本的には彫刻刀での手彫りか、レーザー加工機の時間貸しによるかのどちらかでしょう。最近はレーザー加工機の時間貸しをしている所も増えてきています。気軽に使える価格なので、彫刻刀で手彫りするよりは現実的ではないでしょうか。レーザー加工をする前に、事前にデータを作っておく必要があります。イラストレーター等を使ってベクタファイルを作成して持参するのが基本です。文字を入れる場合はフォント選びですね。一番木札に相応しいのはやはり籠文字でしょう。しかし残念ながら、籠文字はフリーフォントが出回っていないので、自分で木札を作る場合は勘亭流等のフリーフォントを利用するのが良いかと思います。家紋等を入れたい場合も、こちらもフリー画像がインターネット上にアップされているものがあるので、それらを利用すると良いと思います。ただしフリーのファイルを使う場合、一部の家紋には意匠権が登録されているものがあり、無断使用は意匠権者への権利侵害として違法行為になる場合があります。出来れば著作権の使用許諾を得た家紋ソフトを購入したほうが安全です。

札工房ではこうして作る

札工房では、文字フォントはDynaFontのTypeMuseum5718を導入しています。フリーで頒布されていない籠文字をはじめ、5718書体のフォントに対応しています。家紋は「かもんかもん」を導入。一部、戦国武将の子孫等が最近意匠登録した家紋も含めて、正規に使用許諾を得たソフトを用いることで、安心して高品質の家紋を使用することが出来ます。それでも家紋の種類は星の数ほどあり、どんな家紋にも対応できるというわけではありませんが、それでも全4000種の家紋が収録されているので、かなりレアなものまで網羅されます。しかも「かもんかもん」では、インターネット上でその収録家紋全種のミニ画像が公開され、検索まで出来る状態にありますので、木札注文の際の家紋の指定も間違いがなく安心できます。

 

そして札工房では彫刻はレーザー加工機を用いて行います。レーザー加工はデジタル処理ですが、はっきり言って手彫りでは絶対に不可能なレベルの精細な彫刻が可能です。最小で0.05ミリの線が描けます。髪の毛の太さが0.06ミリ〜0.1ミリと言われていますから、髪の毛の太さを描写できるということになります。1mmの幅に10本の線を描く・・・。これを手彫りで実現するのは、どんな名人であっても不可能でしょう。これをいとも簡単に実現してしまうのがレーザー加工です。

 

札工房では、木札に文字を彫刻する際、出来るだけ木目の面を残せるようにデザインします。文字を浮き彫りにする際には、文字が太いフォントを使い、限界ぎりぎりまで文字を大きくしてデザインします。そうすることで、彫刻した面の木札の木目が少しでも残ることになります。せっかくの天然無垢材を使用した木札。焼いてしまう面積が無駄に広くなるのはもったいないのです。逆に文字自体を彫る形で彫刻する場合、籠文字のような、太い線の文字を使うことをあまりおすすめしません。文字の面積が広くなる分、逆に木目を多く焼き取ってしまうことになるからです。手磨きで磨き上げた木札の木肌。少しでも面積を多く残せるように、かつ、彫刻が精細にカッコ良く決まるように、最大限、経験を活かしたアドバイスを心掛けています。